コラム第11話 けの汁

  • 2013.06.11 Tuesday
  • 10:54

 青森県の津軽地方から秋田県にかけて作られているけの汁。家庭や地方によって、材料に多少の違いはあるようですが、根菜を中心とした野菜と大豆を煮込んだ精進料理です。材料は、ダイコン、ニンジン、ワラビ、ゴボウ、凍豆腐、油揚げ、こんにゃく、青大豆です。野菜を細かく刻み、煮て、味噌で味をととのえるだけの、簡単に作れるみそ汁です。

 東北地方では、1月16日の小正月を、女性の正月として祝い、けの汁を仏前に供えます。その際に、けの汁を大鍋に大量に作り、数日間かけて頂きます。これは、日頃炊事などの家事に勤しむ主婦を休ませる意味合いもあるそうです。
 豪雪で春の七草が摘むことができない東北地方の北部には、七草粥の風習が無いかわりに、小正月のけの汁に、七草粥の意味をこめているそうです。
 この他の郷土料理として、たらのじゃっぱ汁があります。じゃっぱ汁も津軽の正月料理にはかかせないものです。魚のたらをじゃっぱ(あら)ごと使い、ダイコンやニンジンと一緒に煮た、栄養たっぷりの料理です。

(サト)